Q. 御社の事業内容と、特にアピールしたいポイント、強みや特徴について教えてください。
当社の創業は1934年で、90年以上の歴史があります。もともとは「大牟田牛乳」として、牛乳の販売からスタートしました。学校給食向けの牛乳事業などを手がけながら事業を拡大してきましたが、現在の主力製品は生クリームです。
生クリーム事業に本格的に取り組み始めたのは、1970年代ごろで、当時の洋菓子市場では、バタークリームが一般的でしたが、生クリームは口どけや風味がまったく異なり、多くの方に新鮮な驚きを与えました。
その流れもあり、1980年代から90年代にかけては洋菓子店の出店拡大とともに当社のクリームの採用も広がり、成長を続けてきました。現在でも、生クリームは当社の主力製品であり続けています。
そうした中でも当社が強みを維持できたのは、「九州産」という独自性を活かした差別化にあります。
生クリームの原料となる生乳は、一般的には北海道産が大半を占めていますが、当社は九州産にこだわっています。北海道と九州では気候や飼料環境が異なるため、牛乳の風味にも違いが生まれます。好みは人それぞれですが、そうした産地ならではの個性を打ち出せることは当社の大きな特徴です。
もう一つの強みは、新鮮さです。当社は原料乳を近隣の酪農家から調達しており、遠くても50キロ圏内、近ければすぐそこという距離です。生乳は鮮度が非常に重要で、時間が経つと風味が落ちやすい原料です。そのため、近い場所から必要な量を迅速に集め、すぐにクリームへ加工できる立地は、他社にはない大きな強みだと考えています。
また、2012年には不二製油グループに加わりました。不二製油は植物油脂を扱うメーカーであり、当社の乳由来製品とは製造アプローチこそ異なりますが、発酵や物性調整など共通する技術領域も多くあります。グループ内での技術交流を通じて、新たな知見を取り入れながら製品力の向上にも繋げています。
Q. ISOの取得に取り組もうと思った理由と、その中で弊社を選んでいただいた理由があれば教えてください。
当社は2005年にISO14001を取得し、その2年後にISO9001を取得しました。当時は、お客様や取引先からの信頼を高め、企業価値を向上させるために「ISOを取得した方がよい」という社会的な流れがありました。正直なところ、そうした時代背景に後押しされた面もあったと思います。
ただ、当社が扱う製品は非常にデリケートで、少しのミスが生産事故やクレームにつながる可能性があります。そうした意味でも、業務をきちんと整理し、仕組みとして管理していく必要性は以前から感じていたのだと思います。実際、ISO取得以前にも、1999 年には総合衛生管理製造過程(HACCP)認証を取得しており、その次のステップとしてISOに取り組んだ流れがありました。
GCCJapan様とのご縁は、実は2005年のISO14001取得時までさかのぼります。当時から御社の審査員の方にはお世話になっており、2022年にISO22000の取得を検討した際に改めてご相談したことが、御社での認証取得のきっかけです。
Q. ISOを取得した後、御社にとってどのようなプラスがありましたか。
取得直後は、日常業務とは別に「ISOのための仕事」が増えたという感覚がありました。これまでやっていなかったことに取り組む必要があり、負担を感じる場面も少なくありませんでした。
しかし、当時からISOを単なる認証取得で終わらせるのではなく、経営のツールとして活用していくという考え方がありました。そこで、日常業務の中にどう浸透させるかを継続的に意識してきた結果、年々その考え方が社内に根づいてきたと感じています。
その効果として大きいのは、従業員の意識向上です。PDCAを回すこと、文書や記録、マニュアルを整備すること、ルールを守ることなど、仕事の基本に対する意識が高まったと感じています。また、経営目標や部門目標、さらには個人目標の達成にもつながっており、現在ではISOの仕組みが業務の中に自然に溶け込んでいます。以前のような負荷感はかなり減りました。
加えて、対外的な信用面でも効果を実感しています。たとえば、当社が請け負っている学校給食用牛乳では認証が必要となるケースがあり、取得していることが役立っています。また、一部海外との取引では、ISO認証の有無を確認されたり、認証書のコピーを求められたりすることもあるため、そうした場面でも大きな意味を持っています。
Q. GCCJapanに任せてよかった点と、改善要望があればお聞かせください。
まず、第三者審査を受けることで、私たち自身では気づきにくい課題や改善のヒントを得られることは大きなプラスだと感じています。特にGCCJapan様は、単に指摘事項を挙げるだけでなく、当社の強みもしっかり評価して伝えてくださる点が印象的です。
以前利用していた審査会社でもグッドポイントをいただくことはありましたが、これほど多くの強みを具体的に伝えていただけることはありませんでした。改善点だけでなく、自社の良さを客観的に認識できることは、私たちにとって非常に価値のあることだと思っています。
今後も、外部の第三者という立場から、率直な視点で審査やアドバイスをいただけることを期待しています。
